環境対応と高機能の両立

 REPELFINE®-Eは金属金型用のフッ素系離型剤(金属表面処理剤)です。一般的な離型だけでなく、ナノインプリントからμmレベルの微細加工に対応できるほか、成形品の反復離型性の向上、成形品への離型剤移行を低減させる効果が期待できます。本製品はフッ素溶剤不使用で、環境懸念があるペルフルオロヘキサン酸(PFHxA)関連物質も含有していません。
 同シリーズには通常グレード2つに加え、クリーン環境での使用に適した、精密離型向けグレードのREPELFINE®-EPをラインナップに追加しました。また、開発品としてガラス・石英向けコーティング剤も取り揃えておりますので併せてご確認ください。

REPELFINE®

主な用途

 

  • 可塑性樹脂(エンプラ等)の射出成形における剥離性改善、反復離型性向上が可能。工業用部材、光学部材等の成形に利用。
  • 硬化性樹脂(フェノール、エポキシ、ウレタン樹脂等)のプレス成形における剥離性改善、反復離型性向上が可能。建材、工業用部材等の成形に利用。
  • ナノインプリント等、微細加工用金型の離型剤として利用。
  • 接着性樹脂材料を取り扱う設備(金属製)にあらかじめ塗布することで、樹脂残渣の剥離を容易にし、メンテナンス負荷を低減可能。
  • その他(撥水撥油剤等)

 

 

特徴

 REPELFINE®-Eは金型へ塗布乾燥するだけで、金型表面に強固なナノレベルのフッ素系離型膜を形成し、成形品の離型性を向上させることができます。離型膜は薄く丈夫であるため成形品の離型に対して次のような効果が期待できます。
1. 剥離性の向上
2. 寸法安定性の向上
3. 反復離型性の向上
4. 成形品への離型剤移行の低減

REPELFINE図1-1

 

離型膜の特徴/応用例

 REPELFINE®-Eの離型膜は、PTFEなどのフッ素樹脂よりも高い撥水撥油性(ものを寄せ付けない性質)を有しており、成形品の離型性を向上させます。REPELFINE®-Eの応用例として、熱/UVナノインプリントの離型剤(鋳型への樹脂残り防止)に使用することができます。

REPELFINE図2-1

 

フッ素系溶媒/PFHxA関連物質 不使用 

 REPELFINE®-Eは、入手困難で高価なフッ素系溶剤を使用していません。また、環境規制が提案されているペルフルオロヘキサン酸(PFHxA)関連物質も不使用です。

2023-03-29REPELFINE(JAPANESE)2

 

基本情報

20240402_REPELFINE

 

ガラス・石英向けコーティング剤REPELFINE®-ES(開発品)

ガラスや石英等の基材表面にも撥水撥油性や離型性の付与が可能なフッ素系表面処理剤を開発しました。本開発品は塗布による加工が可能で、有効成分が基材表面と化学的に結合して薄膜を形成します。また、PFOA・PFHxA関連物質およびフッ素系溶媒は含まれておりません。ご質問やサンプルのご要望などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

基本情報

REPELFINE®-E

化学名 非公開 構造式 非公開
分子量 非公開 CAS番号 非公開
化審法 非公開 TSCA 非公開
EC番号 非公開

取扱いの注意

  • 皮膚,手,目に直接触れないように保護具を使用してください。万一、皮膚や手に触れた場合には、多量の水で洗い流してください。
  • 目に入った場合は、十分洗眼し、医師の指示に従ってください。
  • 毒性 経口(ラット):> 2000 mg/kg (フッ素化合物)
  • REPELFINE®-E(速乾性)は、引火性液体(第四類(アルコール類))に該当しますので、この基準による保管・貯蔵が必要です。
  • 直射日光を避け、換気の良い場所で保管してください。
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