コア技術

「ハロゲン化学」と「有機金属化学」をコア技術とし、強みである合成力をベースとした高い商品開発力を有し、石油化学(重合触媒)から電子材料、医農薬など多岐にわたる分野にて、製品展開しています。

特徴技術

◇ハロゲン化学
主要ハロゲン全元素(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)に関する有機ハロゲン化合物について、幅広い合成技術(ハロゲン化、誘導化)を保有しています。
◇有機金属化学
危険物第3類(自然発火性物質・禁水性物質)を、安全に合成・精製・分析する技術・ノウハウを保有しています。
 

ハロゲン・有機金属を利用した
機能性化学品の創出を目指して

当社は、市場ニーズを的確に把握し、「機能」に着目した分子設計とコア技術を活用した製品開発を行い、営業・製造・研究が一体となって、お客様のビジネスにとって最適なソリューションとなり得る機能化学品の創出を目指しています。
また、ハロゲン化学、有機金属化学に関する豊富な知見に基づいた、安全且つ効率的な製造プロセスの開発にも取り組んでおり、お客様からの工業化のご要望や課題解決にもお応えいたします。

注力技術

  1. 有機金属

    当社は長年蓄積されたアルキルアルミニウムの製造・取り扱いノウハウを有し、主にポリオレフィン重合助触媒用として国内外に安定的に製品提供してきました。2021年には国内初のTMAL(トリメチルアルミニウム)からMAO(メチルアルミノキサン)の一貫生産体制を整えた上、お客様のニーズに応じた製品開発を進めています。また、有機金属技術の応用展開として、透明で紫外線遮蔽効果を有する金属酸化物の薄膜コーティングが可能なCLESCORT®をラインナップしており、医療用バイアル等での実用化を進めるとともに、新たな機能を付与しながら様々な用途分野に向けて展開中です。

  2. テトラフルオロエチレン誘導体

    通常、テトラフルオロエチレンは重合反応に利用されていますが、当社では有機合成用に特化してその利用技術を蓄積しています。即ち、テトラフルオロエチレンにヨウ素または臭素が付加した対称型及び非対称型の誘導体をつくり分ける技術をベースに、フッ素ポリマー関連材料や、電子材料原料等として展開しています。更に、こうした技術の応用にて生み出されたREPELFINE®は、環境対応型の高性能離型剤として市場での評価が進んでいます。

  3. CF3-、-CF2-導入 及び 選択的フッ素化

    当社では、必要な個所に必要最小限のフッ素を導入する技術を保有しており、ビルディングブロック法(TFEA、FITECT™(CF3I))や選択的フッ素化法について、豊富な技術・ノウハウを蓄積しています。TFEAは、トリフルオロエチル基を導入可能な医農薬原料として幅広く利用されており、近年は収率・選択性向上に付する反応溶剤としても利用が広がっています。FITECT™(CF3I)は、環境性能に優れたフロン・ハロン代替ガスとして、オイルタンク、航空機等で使用される消火剤、またマグネシウム鋳造時のカバーガスとしての利用が期待される他、有機分子にCF3基を直接導入可能なCF3化剤としても有用な製品です。また、前述のテトラフルオロエチレンから誘導される求電子的フッ素化剤(FMR-45)は、水酸基、カルボニル基の選択的なモノフルオロ化、ジフルオロ化が可能な実用的なフッ素化剤として当社において知見を積み重ねています。

  4. 臭素、塩素基礎原料の活用

    当社は、東ソー株式会社から供給される臭化水素(HBr)を用いた各種アルキルブロマイドの製造技術を保有しており、特に、分岐アルキルブロマイドについての高純度化技術を確立し、医薬原料等として製品展開しています。また、こうした臭素化技術の高次展開製品であるスピノマーNaSS®は、種々の誘導体及びポリマーをラインナップしており、優れた分散性等の機能を付与することにより、染色助剤、水性塗料等の幅広い用途で利用が広がっています。

R&Dトピックス

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