コラム
2025.07.31

 ノーベル賞は、科学技術の進歩と人類の福祉に貢献する業績を称える国際的な賞です。特に化学の分野では日本人の受賞も多く、日本の化学研究は国際的にも高く評価されています。本コラムではノーベル賞と当社製品との関わりを4つ紹介します。
 1つ目は重合触媒です。低温低圧での革新的な重合技術を発見したチーグラーとナッタは1963年にノーベル化学賞を受賞しました。当社はこの重合触媒であるアルキルアルミニウムを製造しています。この技術により多彩な高分子製品の製造が可能となり現在の豊かな生活を支えています。
 2つ目は代替フロンです。フロンによるオゾン層破壊のメカニズムを明らかにしたクルッツェンら3氏は、1995年にノーベル化学賞を受賞しました。当社は環境に優しい代替フロンとしてCF3Iを製造し持続可能な社会に貢献しています。
 3つ目はクロスカップリングです。鈴木、根岸、ヘックら3氏が2010年にノーベル化学賞を受賞したクロスカップリング反応は、それまで合成が困難であった複雑な構造の分子を簡単に合成できる大変有用な技術です。当社は、この反応を利用して医薬品原料電子材料を効率的に生産しています。
 最後は青色LEDです。青色LEDの発明によってLEDで白色を表現できるようになり、一般家庭用の照明などとしてLEDが広く普及しました。長寿命かつ省エネルギーなLEDの普及は地球温暖化対策にもつながり、この業績によって赤﨑、天野、中村ら3氏が2014年にノーベル物理学賞を受賞しました。当社はTMI(トリメチルインジウム)を製造しており、高品質なLED原料を世界に提供しています。
 このように、当社はノーベル賞を受賞した技術や発見を基盤とした製品を提供し、科学技術の進歩と持続可能な社会の実現に貢献しています。これからも、当社は革新を続け、世界中の研究者や企業と共に、より良い社会を築いていくことを目指します。

ノーベル賞略年表

 

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