当社の各工場は東ソー南陽事業所内および隣接した立地にあり、東ソーグループの一員として環境負荷低減を推進しています。例えば、製品の製造工程で発生した排水は、瀬戸内海の環境保全に関する法律の基準値や自治体との協定値を守ることはもちろん、より厳しい管理値を社内で定めて水質を管理しています。また、温室効果ガスについても社内で排出量の目標値を定め、削減に取り組んでいます。
また、当社の主力製品であるフッ素化合物は環境規制と密接な関わりがあります。1970年代以降、ハロン*1やフロン*2などによるオゾン層破壊や地球温暖化が問題視され、1987年採択のモントリオール議定書によってこれらの製造および輸入の規制が始まりました。当社もこの影響で当時の主力製品であったハロンが生産停止となったほか、NaSS製造過程の溶媒に用いていた四塩化炭素の規制によって代替溶媒への転換を余儀なくされました。その後、これらの代わりにオゾン層破壊係数や地球温暖化係数を抑えた代替フロン類が普及しましたが、世界的な環境意識の高まりにより、現在はこれらも規制の対象となっています。
さらに昨今、欧州を中心としてPFAS規制とよばれるフッ素化合物に対する規制が強化される動きも出ています。当社はこうした環境規制を注視しており、規制に対応した次世代製品を生み出すことで環境負荷低減と事業活動を両立し、持続可能社会への貢献を目指しています。
*1ハロン:炭化水素の水素原子がハロゲンで置換されたハロゲン化炭化水素のうち臭素を含む化合物
*2 フロン:炭化水素の水素原子がハロゲンで置換されたハロゲン化炭化水素のうちハロゲンがフッ素と塩素のみの化合物
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